お城の石段が歩きにくい理由とは?

城と石段

近代城郭の平山城に行くと、
本丸に向かう途中で石段がありますよね。

あの石段、登ってみると、
微妙に歩きづらいと思いません?

幅が歩幅と合ってなくて、
ちょっと気になるんですよね。

どうして、あの石段の幅って、
あんな中途半端な幅なんでしょうか?

坂道と階段、どっちが歩きやすい?

あの、歩きづらい階段が整備されているくらいのなら、
石段になってるのと、そのままなのと、
どっちが歩きやすいと思いますか?

階段と坂、登りかたには違いがありますよね。

・階段
1歩ずつ安定して上がれる。
上がるときには、体重が片足にかかり、負担が大きい。
歩幅や段の高低差により、登りづらいこともある。

・坂道
自分の歩幅で歩け、膝への負担は少ない。
足裏が地面に対して角度が付くため、不安定になる。

自分のペースで歩くには、坂道の方が歩きやすいですね。

次に、石段にするメリットを見てみましょう。

石段にするメリットとは

石段にするメリットはひとつだけではありません。
思いつくだけでも、いくつかあります。

1.綺麗に見える。
近代城郭だと、見せることを重視しているので、
立派な天守が建ち、塀をめぐらせているのに、
足場は坂のままというのは、
見栄えがよくありませんよね。

石段にすることで、整地もされ、
見栄えも良くなる効果を狙ったのでしょう。

2.雨の排水がしやすい
坂のままだと、雨はそのまま流れてしまいますが、
段になっていることで水が止まり、
土砂が流れ出ることを防いでくれます。

それに、排水を設けやすくなるので、
排水がしやすくなりますね。

3.足場が安定する
坂の方が歩きやすいとはいえ、やはり不安定です。
雨が降れば足元が滑りやすくなり、
緊急の用事で走らなければならない時には不向きですね。

戦にでもなれば、馬で駆け上がることも
あるでしょうから、石段にすることで、
安定性が高められます。

4.寄せ手が攻め込んできたときの障害になる
城の防御設備といえば、堀や塀が大きな役割を
持ちますが、階段も一役買っています。

どういうことかというと・・

城内に寄せ手が入ってくると、守り手は狭間や櫓から、
弓や鉄砲を撃ちかけ、長槍で突きます。

すると、寄せ手は反撃を試みると共に、
より内部へと移動しようとしますよね。

しかも、上から攻撃をうけますから、
足元はおろそかになります。

段差があれば、急いで移動したとき、
つまづく可能性が高くなります。

さらに、後ろからは、味方の兵もなだれ込んできます。

一人がつまづけば、後ろから来た兵も引っ掛かり、
倒れこんでしまうでしまうという算段です。

微妙に幅がある段差って、
実は城としての役割のひとつなのかもしれまんね。

まとめ

なんとなく歩きづらい、お城の石段。

歩幅に関係なく段差が設けられているから、
坂のままの方が歩きやすくさえ感じますね。
でも、その階段にも、しっかりと意味がありました。

1.綺麗に見える
2.雨の排水がしやすい
3.足場が安定する
4.寄せ手が攻め込んできたときの障害になる

なんて、もっともらしく考えてみました。

でも本当はそんなことは関係なくて、
坂に合わせて段差を作ったら、
あの幅になった
ということかもしれませんね。

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