籠城したら負けでは?籠城する意味とは

将棋1

城に立てこもるというと、ちょっとネガティブな
印象がありますよね。

いくさになると、先に野戦があり、
そこで勝てないときに城に立て籠もるイメージが
あるので、追い詰められている感は否めません。

”そんな劣勢の状況で、城に立てこもっても、
力ずくで攻撃されたらひとたまりもないのでは?”

そう思いませんか?

それに、攻撃されないまでも、持久戦になると、
立てこもっている方の食糧が無くなってしまい、
戦えなくなりますよね。

では、どうして城に立てこもり
抵抗を続けるのでしょうか?

城にこもる最大の目的

城は、発生した当初から、一貫して目的が
変わっていない設備です。

城が持つ、最大の目的は
「相手が諦めて撤退すること」にあります。

城の原型といわれる、環濠集落でさえ、堀を掘り、
柵を並べ、逆茂木を置いて、野生の獣(敵)が
侵入してくるのをとめ、諦めさせることを
目的としてます。

後に発展していく城も、その目的は変わりません。
効率良く諦めさせることに、力がそそがれました。

城に立てこもる場合、守備側の人数が少ないことが
常です。

時には数十倍もの差があることがあります。
それでも立てこもるのは、撤退させる策が
あるから行います。

守備側が行えることは、以下のようなことです。

  • 血縁や同盟軍へ援軍の要請
  • 徹底抗戦して相手の士気を落とす
  • 隙をみて出撃し、大将を討つ
  • 城に立て籠もり、まず行うことは援軍の要請です。
    敵の数が多くても、援軍が来ればそちらへ兵を
    向けざるをえません。

    軍が動くと隙が生じます。
    その隙を狙って出撃し、本陣を狙って攻撃を仕掛けます。

    そのため、普段から血縁と関係を深くしたり、
    影響力の強い軍団の傘下に入ることが重要でした。

    武士がよく、政略結婚で姫を嫁がせることを行いますが、
    生き残るためにとられた措置でもありました。

    援軍が来るまでは、城が落とされないよう、
    時間を稼ぎ続けます。

    寄せ手が攻めずらいように、山に築き、堀を深くし、
    塀を立ち並べ、櫓を造って警戒させます。

    たいてい、地形を熟知した守備側に有利な場所に
    築くので、力攻めをしても寄せ手に被害が多く出ます

    抗戦中、寄せ手を寄せ付けないような堅城なら、
    時間が経つにつれ、寄せ手の士気が下がります。

    意図的に敵陣で兵に紛れて噂を流すこともあります。

    「援軍が背後に向かってきている」
    「守備側はほとんど被害がなく、
    食糧もたくさんあるので、やるきが高い」
    「留守にしている間に、居城が乗っ取られた」

    といった、寄せ手が混乱するような内容です。

    これによって、離反する者が現れたり、
    包囲を解いて帰ることがあります。

    うまく援軍が現れたら、
    協力して前後から挟み撃ちして敵を追い落とします。

    攻城の長期化と、疲れからの士気の低下に、
    追い打ちをかけるように城側の援軍が現れたら、
    寄せ手は、戦いを続けられるものではありません。

    あなたならどう防衛する?

    あなたが武士なら、籠城に向けて何を
    準備しておかないといけないと思いますか?

    絶対に必要なことは3つあります。

    一番目は、常に近隣の血縁や、
    同盟国に連絡を取っておくこと。

    時には援助したり、養子縁組をしたり、
    新田を開発してその場所を譲ることも
    あったかもしれません。

    いくら城の守りを堅くしていても、
    援軍が来なければいずれ攻め落とされてしまいます。

    絶対に裏切らない味方を、
    日ごろから作っておく必要があります。

    二番目に大事なことは、十分な食糧と水の確保です。
    長期戦になると、籠城は何年にも及ぶことがあります。

    せめて1回の籠城で数か月は持ちこたえるだけの食糧と、
    水を準備しなければなりません。

    とくに水がなければ、1か月も持たず、
    士気は落ち、時には離反者が現れることもあります。
    水の補給は大きな課題でした。

    三番目に、武器の調達と城の整備です。

    援軍を頼んで、食糧も、水も心配なくなったら、
    持ちこたえられるだけの武器が必要です。

    大軍を跳ね返した「千早城の戦い」では、
    藁人形を利用し、敵を誘い出したり、丸太や油、
    汚物までも武器として戦いました。

    あなたが戦国大名になることは現在の世では
    ありえませんが、ここに強く生きるヒント
    あるかもしれませんね。

    まとめ

    籠城戦というと、追い込まれた感があり、
    ネガティブなイメージがあります。

    落とされてしまえば、まず助からないので、
    仕方ありませんね。

    しかし、城に籠っても、まだまだ起死回生の手が
    残されています。

    援軍を呼ぶ

    他力に頼るものですが、
    援軍として頼りにされる側も、
    成功すれば名声が得られ、
    領地経営にも大きな利点があるため、無視はできません。

    歴史上、籠城が成功する例も多くありました。

    そうした籠城戦も別記事で紹介していきます。

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